こんにちは!塾長の青島です。
本日は富山大学の英語を取り上げます。再受験生に寛容といえる富山大学。英語の特殊性から候補にされにくい大学ですが、英語が比較的得意で「狙い撃ち」するならば、問題を見ずに「うわさ」で決めてしまうのはもったいないでしょう。
実際のところ英語の問題がどんなものか、確認していきましょう。
以下の英文は「tuft cells(刷子細胞)が味覚の受容体を有している」と述べられた文章に続く英文です。太字には語注もありますから気をつけて下さい。


さて、この英文に対する問題は以下の通りです。3問ありますからお気をつけください。また、目を引くのは(5)(b)ですね。特徴を掴むのにはとても良い問題なので確認してください!



さて、まずは1問目、こちらに取り組みます。

英文だけ取り出せば
But researchers knew [perceive / what / little / tuft cells / about] and [provide / they / benefits / what] until 2016.
となります。こちらをみてまずどの語句に注目するでしょうか。
注目すべきは用法の多いwhat。用法の多い語がどの用法で使われているかを確定するのが第一歩です。
(前半)
ここではwhatと他動詞のperceiveがありますから「もの、こと」を表す関係代名詞のwhatがperceiveの目的語になっているのではないかと見抜くのが初手です。副詞littleの位置はnotの位置になることに注意しましょう。
(後半)
同様に、provideが他動詞ですから、whatがprovideの目的語になるのでは?と考え、benefitsという名詞があることからwhat benefits「なんの恩恵を〜か」というかたまりで捉えましょう。
以上より、researchers knew~に続くことから考えて、But researchers knew little about what tuft cells perceive and what benefits they provide until 2016.と並び替えます。
いかがでしょうか。この問題に関しては典型的な文法問題集にのっている程度のものなので確実に得点したいところです。以上の文法的説明がわからないというわからない場合は今一度文法の補強をしていきましょう。
さて、次の問題です。

下線部(E)をみると「その可能性を調べるために、」という副詞句から始まっていることから「その可能性」は下線部の前に書かれていると考えられます。
英文でいえばIf tuft cells adapted to those microbes, Howitt reasoned, their numbers might change in germ-free mice.の箇所ですが、説明する際には指示語は内容を具体化する必要がありますから、thoseの内容を取りましょう。すると、「刷子細胞がマウスの腸内細菌に適応した場合、無菌マウスの腸内では刷子細胞の数が変化するという可能性」が適切な答えになります。
さて、いよいよ今回のメイン、次の問題です。

まずアとイです。ここでは、下線部(E)から(F)の内容を要約することが求められており、「〜を数えた」に注目すれば下線部(E)にHe counted~と述べられていることがわかります。よってアには続く文章の和訳「ハーバード大学の動物施設で生まれ育てられたマウスの腸内に存在する刷子細胞の数」の内容が入りますが、10字にまとめると「腸内の刷子細胞の数」が適切でしょう。
イについて。続く文ではin what was intended to be an environment free of infectious microbes and even the natural, helpful bacterial residents of intestineと述べられているので、施設に相当するan environmentの内容をまとめ「感染性の微生物や自然に存在する有益な腸内細菌さえも存在しない環境」とします。

さて、次にウとエです。想定外の事実というのはどこでしょうか。この問題が難しくないのは、(E)から(F)へ順番通りに目を向ければ該当箇所がわかるところです。
下線部Eに続く文にある、howeverに注目しましょう。ここでは「単細胞の寄生原虫が泳いでいるのに気がついた」また、最終文では「マウスに病原菌が存在していないわけではなかった」とありますから、ここをまとめて「マウスに病原菌は存在しない」という前提と考えましょう。
エに入る記述ですが、ここでは「単細胞の寄生原虫」とするだけでは不十分で、次の段落に述べられている内容「通常のマウスやラットより約20倍多い刷子細胞」と記述する必要はあります。なぜならこの実験刷子細胞の数に変化があるかを検証する実験だからです。そのため、むしろ刷子細胞についての記述が本質的には重要なポイントと言えるでしょう。

さて、次の問題は「改めて〜に与えた」に相当する内容ですが、こちらもわかりやすくhe and coleagues fed ~という英文があります。少し難しいのは、fed ~ to parasite-free miceが〜を「寄生虫のいないマウスに与えた」とつながるところでしょうか。この文はwhen SV, SV.のwhen節中にあり、「〜と・・・た。」というように主節に結果「刷子細胞が劇的に増加した」という内容が述べられています。よってオは「寄生虫のいないマウス」、カは「刷子細胞が劇的に増加した」が的する答えとなります。

さていよいよ最後です。残りの文章もあと1文しかないため、該当箇所を見つけることは容易いと思います。そして、implying that以下は「示唆されたこと」ですから、ケに入る内容は下線部(F)の直前that increase did not occurの内容であろうことも推測できます(理系論文の位置付けとして、結果すなわちResultsは結論 Conclusionや議論 Discussionとは異なる)。
マウスの説明としてwhose以下の内容を訳すと「(そのマウスの)刷子細胞は化学物質を感知できない」とあり、「取り込ませた」はintroducedに相当しますから、その目的語であるthe parasiteすなわち既出の寄生虫である「トリトリコモナス・ムリス」が正解になります。キは「化学物質を感知できない刷子細胞」クは「トリトリコモナス・ムリス」、ケは「刷子細胞の増加は発生しなかった」が解答です。
いかがだったでしょうか。富山大学の英語は専門的で難しい、英語力ではないなどと言われることもありますが、少なくともこの年度に関しては純粋な英語力や、むしろ要約力といった国語力が問われていたように思います。語注も充実していますから、過去問演習をすればそれほど恐れる内容ではないでしょう。
確かに「ぱっと見」は難しく見えます。しかしそれは表面的な見方に過ぎず、人生を左右するような局面において先入観で判断してしまうのは勿体無いでしょう。もちろん時間は限られていますが、1年分でなくても、候補になるならば抜粋でも問題を「実際に」解いてみることが肝要です。
お疲れ様でした!

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